生後3ヶ月半を迎えるインコちゃんは、今日も元気に飛び回っている。
一日に二度(朝夕)、インコちゃんをケージから出して、部屋で遊ばせている。これを放鳥という。
この放鳥タイムはインコちゃんと直に触れ合えて、遊べて、至福のひと時なのだが、二月ほど前から困ったことが持ち上がっていた。
放鳥大好きなインコちゃん、お家(ケージ)にがんとして帰りたがらないのだ。
私「お家帰るよ〜」(そっと手を出す)
インコちゃん「ヤダ!」(すっと逃げる)
私「いいから帰るよ〜」(さらに手を出す)
インコちゃん「ヤダヤダヤダヤダ!」(バサーッと飛び立つ)
この繰り返し。延々。追い掛け回す人間。機敏に逃げるインコ。結局は私が不意打ちでむんずと捕まえるか、大好きな餌(豆苗or粟穂)で釣って捕獲するのだが、時間はかかるし危ないし、インコちゃんの信頼を見る見る失うようで悲しい。
インコちゃんは成長とともにどんどん動きが機敏になり、とうとう30分も追い掛け回さなきゃつかまらないようになってしまった。これはイカン!
そこで、「インコちゃんにケージに入ることに慣れてもらおう大作戦」を決行することにした。
まずは
1:ケージごとインコちゃんをトイレに連れて行く。
2:トイレでインコちゃんを放鳥し、手に乗せケージに入れる。
3:またインコちゃんをケージから出す。
4:2、3の繰り返し
これを1日に30分から1時間、3日くらいに渡って行った。
4日目辺りから、普通に部屋で放鳥し、帰宅タイムになると空のケージを抱えてトイレに移動。
部屋で一人ぼっちにされるのが大嫌いなインコちゃんは、「待って〜」と私の肩に飛んでくるので、そのままトイレまで連れて行く。
そして、便器のフタの上に置いたケージに入れると、あら不思議。あれほど暴れていたインコちゃんが(比較的)簡単にケージに入るじゃないですか。
いちいちケージをトイレに運ぶという手間はかかるけど、この方法を会得してからは、インコちゃんをケージに戻すのに5分もかからなくなった。格段の進歩である。私はこのトレーニングを
「トイレトレーニング」と呼んでいるが、世間ではどうやらその呼び名は違うものの事を指すようだ。
しかし問題も出てきた。
ここ数日、インコちゃんを部屋に一羽置き去りにしようとしても、なんだか彼は平気っぽいのだ。
あれほど「まま待って〜!!」といわんばかりに後追いしてきたインコちゃんが、最近は平然とおもちゃで遊び続けようとするのだ。いやな予感。また途方にくれる日は近そうだ。
話は変わって。
インコが起こす問題行動の話である。
飼育本を見ると、インコが人間を噛んだりなどの問題行動を起こした場合、しっかりインコの目を見つめて、怖い表情で「いけない」とはっきりしかるように書いてある。
これを信じた私は、インコちゃんが私の頭をついばんだり、ホクロをかじろうとしたり、吹き出物をかじろうとしたり、シミを(以下略)、そんな時にはインコちゃんを手に乗せ、怖い顔で
「いけない」
「いけない」「いけない」としかった。子供はしからなければならない。それも愛情なのだ。やがてはインコちゃんも聞き分けてくれるだろう。私のインコちゃんですもの。(←親ばか)
成果は最近ようやく現れた。
インコちゃんが
「いけない」としゃべるようになったのである。
自分の名前と同じ位に、はっきりと。
…………。
え、問題行動はどうなったかって? かじりますよ、相変わらず。髪の毛、ほくろ、シミ、そばかす、吹き出物、etcetc。
今日に至っては、私の首のシミ?をかじりながら
「いけない」と言いやがりました。この鳥頭めが!
折角なので、「い・け・な・い ルージュマジック」と言えるように、教え込もうと思う。
あ、今思いついた。私のお肌がホクロ・シミ・吹き出物その他まったくなくなって、玉の様なお肌になれば解決するんじゃないか!?
…無理だよなあ。そんなことできたら、私、美容研究家になれるよな、きっと。